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【REVIEW】 野田秀樹、椎名林檎共同制作 演劇作品「エッグ」 2012年09月09日 【REVIEWS】 トラックバック:0コメント:0

 野田秀樹の作品を見るのは4回目くらい。前回見たのは「南へ」で、あまり分からなかった印象が強い。色んなことを主張したいがために、形が崩れてしまっているから。
 でも、それが野田秀樹の作品なのかもしれない。彼の演劇はストーリーというルールを重要視していない。どういった言葉がそこにあるのか、が重要なのだろう。言葉、それを叫んで観客につたえる。
 「エッグ」は戦争の歴史を少し含み、現代の情報に振り回される人々を見て、そして過去を振り返っていた。僕は情報のことを考えさせられた。
 情報をばら撒ける人間がいて、その情報というのは嘘でもあり、その嘘は真実にもなる。その嘘か本当か分からない情報に振り回されている人間が、最近多くなったのはやはりインターネットの普及だろうか。
 振り回されながらも本当の情報を掴む必要は、実は無いのだ。情報が本当であるのか、そうではなく、どの情報が多く出回っているかが「真実」を掴んでいる。それが正しいかは別として。
 過去という言葉も飛んできた。僕も過去を良く見ている。むしろ後ろ向きに歩いている人間だ。あの頃はどうだったとか、そういうことを考えている。
 言葉を聞いて、過去というのが、過去であり続けているのは、とても難しいとも感じた。ほんとうにそれは、過去だったのか?僕の勘違いだったのか?

 演出もすばらしい。演出で薄いカーテンに人々が崩れていく場面があった、決まった形を暴力で変形させたような、言いようも無い狂気を感じる。
 バックでゆっくりと動く役者たちを見ると、劇場の時間が、ある部分が加速しているように感じる。
 リアルタイムの美というものを見た。一瞬の美。だから演劇は好きだ。

 「エッグ」は椎名林檎と共同制作だ。小林賢太郎とも共同制作してたなあ、なんて思い出した。椎名林檎の音楽は不思議と時代を超越している感じがする。あくまで感じ、感覚だが。
 その音楽は、演出に大きく貢献していた。だけど、すこし場違いな感覚もある。どうなのだろうか。僕の先入観だったなら申し訳ないのだけど。

 彼の演劇を見るのは、やっぱり疲れる。追いかける必要があるからだ。彼に振り回されつつ、何を言いたいのかを掴むのはとても大変だ。途中何度も振り回されていった。
 でも今作は野田秀樹にしてはまとまっていたと思う。ストーリーというルールをそこまで重視していないものの、昔の作品とも比べ、だいぶストーリーが出来ていた。演劇にテーマ付けを嫌う彼だが、まとめないのはどうかと感じていたのか。
 それでも漠然とした中で、何かを感じ取れた。それは野田秀樹の演劇だったからなんだろう。

NODA・MAP 17回公演 エッグ
作・演出 野田 秀樹  音楽 椎名 林檎
http://www.nodamap.com/productions/egg/
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テーマ:演劇・劇団 - ジャンル:学問・文化・芸術

 
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